妥協と共に

習慣にしたいと書き始めたものであったが
簡単にそうなる訳もなく
逆に今の習慣などというものは
少しの環境の変化で簡単に無くなってしまったり

カッコたる意志と欲求
何を目指すのかという心が
カラッポなんだから仕方がない

完璧はあり得ないと信じている心に
完璧でありたいと望むのか?
今日と,そしてこれまでに
自分がどれだけの妥協を重ねたかを知っている
それまでに何度でも
妥協をやめるという決意を固めたかも知っている

自分自身の強さでは
妥協と上手く付き合って行くしかなく
折れた心をどれだけ素早く次の目的へ向けるかという
小手先のテクニックで
完璧の足元へ擦り寄って行くしかない
そうやってどうにか 70 点に近づけていく生き方が
自分に合った生き方なのだろう

上手くいけば良いと思っていたことが
上手く行きそうにないという感触があり
一体どうしたものかとモヤついたまま
フワフワと昨夜と今朝を過ごした

ダメな部分を認めたくないから
ただ単に自分の目を自分で曇らせているだけ
上手く行くことしかやりたくないから
踏み込めずにフワフワと周りを伺っているだけ

やるべきことは
ダメなものはダメだという現実を見つめることから

不自由への意志

自由に,生きていたいと思った
しかし完全な自由など有り得るのだろうか

自由は不自由さを抜けた先に存在することもある
例えば知識や技能の習得の先にこそ
自由な表現が可能となるように
勝手気ままには辿り着けないあの場所に
不自由な荒地を踏破したその先に
またひとつ別の自由が,あるのだ

自由であろうとすることは
不自由を受容し,でき得る限りで踊ることと
不自由を克服し,可動域を広げることと
その時々でどちらの不自由を選択するのかを
自由に決めていくということなのかもしれない

誰がために我らは
自由意志で不自由に踏み込む

デザフェスのこと

デザフェスに行ってきた
いくつか素敵なものと出会って
いくつか近くに居てもらうことにした

自分も何かできるかもしれない
わくわくと,うずうずと
ごったな気持ちをうまく昇華できればよいのだけれど
動かなきゃ,何にもならないんだけどね

そこで見た絵が,今になって気になっている
その時はそんなに気に留まらなかったのだけど
なんだか最近よくその作品のイメージが浮かんでくる
何気なく通り過ぎて
詳細を控えることをしなかったが
思い返して気になってしまっている
またいつか会えるだろうか

肯定への道程

今は作りたいものはないが
何か作らないとと思ってしまっている
自分の存在価値を,そこに見出しているのだろう

何も生み出せなければ存在しないも同然
そんな価値観が苦しみだけを生む


毎日が楽しくないわけではないが
もっと楽しく生きねばと思ってしまっている
絵にも描けない餅を,なんとなくの空想で追い続ける

人生楽しまなきゃという
しょうもない雑念が目を曇らせる


何もしたくないのであるが
何かしなきゃと思ってしまっている
無限の時の流れを,ただ眺め続けるということができない

有限の時間が素通りして行くことに
焦燥に駆られて安い手を打つ


なんなんだこの半生と思うのだけど
まぁなんとなく悪くないと思ってしまっている
謳歌することも,精進することもしない

ダメでダメじゃないという戯言に
いつ何時いかなる瞬間の肯定を託す

不便の最中

携帯端末の画面に指示されるがまま歩く
考える必要はない
複雑な乗り換えもタイトなスケジュールでこなす
トラブルはない
目的地まで一直線に辿り着く
驚きもない

体験は豊かになったのだろうか
それとも貧しくなったのだろうか
どちらでもなく,どちらでもある
そんな気がする

昔は大変だったねと思うが
体験を彩るちょっとした困難は
後から見れば良い思い出にもなる

今ってすごく便利だねって思うが
未来から見た我らはきっとすごく大変なのだろう

コミュニティを志向する

何かを達成して行っている間は割と自己に肯定的である
停滞というか,何も目標がないという状態が一番危険
そういうことが分かってくるお年頃である

強制的にでも目標を入れていく方が
トータルで見ると生きやすいのかもしれない
だるいけど

ある程度先が見えてきた今
一人じゃ難しそうだ
自分だけの情熱を燃やし続けられるお年頃はとうに過ぎた
適度なプレッシャーの中にいる必要がある

一人が好きなぼっちは
人がなぜコミュニティを求めるのか
よく分かっていなかったのだけど
なるほどねと
したり顔ができるようになってきたお年頃である

初めてライブなるものに行った
自分の場所ではなかったが
この時間と空間はコミュニティなのだ
そういう発見があった

ただ受け取るだけのつもりで行く場所ではない
行く前の準備で培う経験と,その仕上げとしての体験
その時間と場を作るのが,コミュニティの意義な気がした
そう,ぼっちにもそれが必要である

街づくり

これまでに行ったなかで
とびきり良かった場所を集めて
その街に住みたい
日常の中にあるという余裕で
あえてあの店をスルーしたりしたい

旅先だとそれはちょっと葛藤を生む
新しい所も見たいけど
素敵だと知っている所に行かない手はない
しかしそれは旅としてどうなんだろう
そんなやつ

しかし考えてみると今住んでるこの街にも
そんな場所があるのかもしれない
生来の出不精ゆえあまり気にしたこともなかったが
知らないだけで,きっと

というわけで
自分の街をつくってみよう
そんなやつ,はじめました